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虹の空へ

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「Mother」 第7話

めだまやき きたまくら らっこたいそう うすのろ
ろぼっとたいそう うらかいどう うんどうかいたいそう

一見、無邪気なしりとりにちりばめられるブラックな単語。
それも和みキャラだったうっかりさんから発せられた言葉とは
思えない、そのギャップがさらに可笑しいです。
これは奈緒もくすっと笑うはず。
そして合間に見せるつぐみちゃんのラッコ体操にロボット体操。
これがまたかわいすぎて、もうどーしましょ(笑)

心温まる遊園地での3人の光景と、かたや藤吉くんの部屋での
緊迫した仁美とのやり取り。
「要らないんだったらあげちゃえばー」とか、藤吉くんは
さりげなく仁美の本音を探り、奥深く心の中に迫っていく。
こんなシーンと遊園地をかわるがわる映し出して、その対比が
とっても効果的。
あいかわらず演出が巧いです。



遊園地でつぐみちゃんにプレゼントのネックレスをもらって
嬉しくて顔を覆って泣いちゃうハナさん。
奈緒がそんなハナさんにどんどん近づいていくのがわかります。
その夜の二人の会話シーンが秀逸でした。

どんな理由でもいいからなぜ自分が捨てられたのかを知りたい奈緒。
そりゃそうだよね。
そこがわからないと自分のアイデンティティーが曖昧なまま。
何が語られるのかドキドキしてたら、刑務所に居たことがあると告白。
それも刑期は15年。
やっぱりねーー。
積立預金が始まったのが17年前。
奈緒を訪ねて初めて鈴原家を訪れたのが、奈緒が北海道の大学へ
行っちゃってから。
ハナさんの十数年の空白期間が気になってました。

答えはある程度予想はしていても、どんなふうにそれを奈緒が
問いかけるのか、そしてそれにハナさんがどんなふうに答えるのか。
大げさな言葉や動きがなくてもそういう場面に緊張感がある。
これがこのドラマの良いところですよね。
役者の力がじゅうぶんに生かされているところです。

しかし田中裕子さんスゴイなー。
毎回思うけどスゴイわ。
目の動き、ちょっとした表情で思いが溢れるように伝わってきます。

捨てられたと恨んでいた実の母だけど奈緒は徐々に心を開いて
ハナさんを受け入れ始める。
そのたどたどしい感じが良く出てました。
それはつぐみの屈託のない笑顔、二人の屈託のない明るい空気にも
影響されたのかな。
奈緒の頑なな心が心がどんどん解けていく。
実の母だから、血のつながりあるからっていうだけじゃないよね。
ハナさんの愛が、想いが、そして人柄が伝わったからだよね。
「二人を守ります」という言葉が嘘じゃないと思えたから。
誠実な想いが通じたから。
なんて、母性とかとは関係ないところでそう思います。

そういうドラマの自然な流れ中で、今回ビックリだったのが
ハナさんの大胆不敵な戸籍売買に保険金詐欺計画。
えーーーーっ?まさかの展開です。
ここで一気にクライムサスペンスになっちゃった(笑)
ハナさん、ちょっと行き当たりばったりすぎじゃないのー?
戸籍を新たに作って、それで二人が逃げおおせるとは
思わないんだけどなあ。
前に菜緒に「逃げちゃダメ」って言ってなかったっけ。。。
女医さんに診断書偽造を持ちかけるなんてますますビックリ。
ハナさん、無鉄砲すぎ。
そこまでするのーーー?
なんかドキドキする。
しかしハナさんの人脈はすごすぎ(笑)

つぐみちゃんは最後の実母登場に怯える表情が巧かった。
凍り付く感じがすごく出てました。
そして階段を上がりかける仁美の手をがしっ!と掴む女の手が!
きゃーーーっ!
あ、奈緒さんか。びっくりした。って、ホラーか(笑)

藤吉くんは今回、仁美を近くに置いておき、様子を探る作戦に。
言葉巧みに仁美の反応を探ったり、餌をばらまいて出方を窺ったり。
自分の過去のトラウマもあるけど、そこは知りたい調べたい記録したい
というという記者魂が藤吉くんの行動の原点なんでしょうね。
だけどガツガツしすぎもせず、見てるワタシたちが普通に知りたい
質問をぶつけていく。

女性自身のweb版で語っていたことを思い出しながら見ると
いろいろ納得できます。
重いテーマに飲み込まれないように、意味深い台詞をあえて
さらりと言うように、そして記者としての客観的な立ち位置を
キープする。
などなど、すべてちゃんとそうなってます。
このひとのキャラの読みとり方、掴み方、組み立て方は本能的な
ものなんでしょうかね。
それが才能っていうことなのかな。
雑誌記者に自宅を張られたことからは職業的な粘着力や勘、資質を
学んだそうだし。
何事も無駄にしません(笑)

インタビューは「いやいや」とか「もちろんもちろん」とか
耕史くんの口癖の数々に生の声が聞こえそうでした。
それだけにいつものトークのように取っちらかった部分も
あって、なかなかすっと理解できなかったんだけど(汗)
とくに「都市伝説」のあたりなど、再度読み返してああそうかと。
ときどき突拍子もないこと言いますよねw

今回は藤吉くん萌えー!よりも予想外のサスペンスっぷりに
気を取られちゃった感もあり。
それよりも仁美との静かな中にも緊迫感のある芝居、目の表情
なんかにグッときました。
ま、普通に藤吉くんはカッコイイんだけども。
自身のweb版の写真はワタシのイチオシ藤吉ファッションです。
短め丈のジャケットにTシャツの重ね着はキャーキャーゆーてた
ラブホのシーンのお洋服。
やっぱカッコイイ。あは。

次回で仁美の虐待へ至った原因がわかるのかな。
物事が進んでいく、その中心に藤吉くんが居る感じでここへきて
ますますオイシイ感じになってきました。
次回も楽しみ!
by june-sky | 2010-05-28 15:05 | 山本耕史
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