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虹の空へ

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「ANJIN~イングリッシュ・サムライ」in 大阪(2回目) ①

(10.01.26(火)ドラマシティー 1列目センター)

またしても行ってきました。
2回目の「ANJIN」はやっぱり全体を把握してから見たせいか
字幕なんてほっといて芝居に集中したせいか、かなりヨカッタ。
ま、なんといっても席のせいですね。すいません(笑)
最前列の思ったよりも真ん中で、すべてが目の前で繰り広げられる。
そりゃもう入り込んじゃうよ。
いつもチケ運の良い友達のおかげだわ。
ありがとー!(ここ見てないけどw)



やっぱり豪華な美術には圧倒されます。
あの屏風絵風金ぴかの雲が素晴らしい。
そこに透けて見える鏡には客席が映り込んだり、天井のライトが
遠くの海の灯りのようにも見えて幻想的。
大坂城炎上や豊臣家の最期がここで繰り広げられるのもよかったです。

合戦のシーンののぼりが翻り、侍たちが縦横無尽に駆け回る様子は
動きがあって派手で舞台映えがしますね。
もう少し離れて見てみたかったけど、そこは得意の想像で(笑)
それぞれの陣に立てるのぼりを変えることで井伊の陣が島津の陣に
早変わりしたり、なかなか演出も面白かったなあ。
家康とアダムスが月をバックにお酒を酌み交わすシーンもほんとに
美しくてこれぞ日本の美。
ここはこれまでの二人の出会いからを振り返る会話とともに心に
残りました。

そして、お待ちかねの役者陣ですよ。
市村さんの家康は最初から大絶賛なんですが、やっぱりあの孫との
別れのシーンには泣かされますねぇ。
治世と孫、天下を取る者の情に流されない決断としては、やっぱり
治世を取る。
その毅然とした態度の裏には、苦悩を隠しつつ・・・というのが
ちゃんと表現されてる市村さんの演技が素晴らしい。
孫の国松も子供ながらに凛とした態度で、それが一層涙を誘います。

そして、今回とくにグッときたのはその傍らに居た本多正純。
「処刑は公開で行え。しかし首はさらすな。丁寧に葬ってやれ」と
家康は本多に命じるんですが、それを聞いて国松を連れて行く前に
本多の爺は国松の前に綺麗に正座して、ほんとに綺麗に深く一礼を
する。
そのまま数秒間、動かずにいるその本多の姿勢には国松へのに敬意が
感じられます。
世の中の安寧のために犠牲になってくれるかと頼む祖父の言葉に
「はい。できます」といさぎよく返事をした国松に、幼いながらも
立派な侍の矜持を感じて、従者としての礼を尽くした本多正純。
ね、やっぱり泣けるよね。

この本多正純役は小林勝也さんという方。
1回目からワタシはこの本多さんが好きで。
家康の側に必ずついていて、客の取り次ぎはもちろん、家康の
指揮命令を部下に伝える、とても信頼の厚い家来です。
従者でありながらも、家康に意見したり助言したり。
それでも立場をわきまえ礼を欠くことはないので家康も耳を傾ける。
家康の扱いがわかってるんですね。
本当に家康のためを思っている気持ちが伝わってきて、見ていて
とても気持ちが良い。
家康の側に控えているときも姿勢がぴしっとしていて姿が美しい。
小林勝也さん、ちょっとファンになりました(笑)

それから、家康の好きなシーンなんですが。
病床の家康に自作の地球儀を持ってアダムズがお見舞いに来る。
アダムズが「プレゼントです」と差し出す包みに「ワクワクするぞ」と
子供のように」目を輝かせる家康に、「殿に世界を差し上げようと
思いまして」と言うアダムズ。
良いシーンだねぇ(感涙)

その後、もう間もなく最期を迎えようとする家康がなんとか
起きあがって刀を抜く。
自分の死を受け入れた厳かな表情と、宙に刀を振り下ろす
所作。そのすべてが美しかったです。

あ、ちなみにその振り下ろす先あたりにワタシが居ました。
時々寝そうになってたので斬られるかのかと思いました(嘘)
いえ、面白かったんですけどね。寝不足でね。時々ね(汗)

ウィリアム・アダムス役のオーウェン・ティール。
1回目見たときはどうも言葉の壁があって、感動する前に台詞が
たどたどしくて気持ちまですっと入ってこなかったりしたんです。
台詞がたどたどしいのは当たり前で、設定上もそれで正解
なんですけどね。
ネイティブじゃない言葉でシリアスな演技は難しいなあと
つくづく感じました。
でも、2回目でいろいろ把握していたせいもあったけど
間近で見たオーウェンは言葉よりも表情で、その大きな
身体全体で気持ちを表現していてなんだか感動しちゃった。
ラストの「alone・・・」とつぶやく悲しみに満ちた表情には
ちょっとグッと来ました。
1回目は磔たっちゃん見なきゃいけないんで、それどころじゃ
なかったってのが本音なんですが(汗)
腐れファンでごめんなさい(笑)

それから植本潤さんですよ。
この方、6役も演ってたんですね。パンフ見てびっくり。
1回目見たときは島津に細川、それとイギリス商人たちと一緒に
出てる掃除してる人に気づく。
家光はあれ?って思ったけどはっきりわからなくて。
今回は、それプラス女形もわかったよ。パンフ見たからね(笑)
子供から大人、島津の爺さん(?)から女形。
芸の幅が広いわぁ。
それが全部おかしくなくて、声も口調もちゃんと違ってる。
芸達者だー!

それからイギリス人役ではアントニオ役のジェイミー・バラード。
狡猾で口先だけでものっすごくやな奴。
自分の保身ばかりを考えて、よけいな口出しして人を陥れようと
するほんとにやな奴。
でも、そのワルっぷりが全部表立ってるから、舞台の上では
やたら目立ってオイシイ役(笑)
ラスト、侍たちに命乞いをしてる場面とか、すっごい楽しげに
演じてるような気が。
動きも派手でものすごい見せ場だもんね。
ご本人がたっちゃんと仲良さそうなのもポイントあっぷの要因
です。やっぱりなー(笑)
カテコ後、いつもはけるとき背中にタッチしあったりして笑顔の
たっちゃんが見れるから。あはは。

そんなたっちゃんの綺麗な足の裏の話とかはまた次回。
じらすなーー(笑)
by june-sky | 2010-01-27 16:40 | 観劇・演劇
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