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「K2」感想~ 後編

いろいろあって・・・ほんとにこの10日間はいろいろあったなぁ。。。

すっかり遅くなりましたが、11/7 マチネ「K2」感想の続きです。
書きかけていたものを思いだしつつ仕上げたんだけど、多分に
記憶違いなどあるかもそれませんがご容赦を。

いまでも3回のカテコでのつつみんの穏やかな笑顔とつよぽんの
晴れ晴れとした笑顔が甦ります。
とくにつよぽんは誇らしげなやりきった感いっぱいの笑顔でした。
毎回、あんな感じなのかな。

ごろーちゃんと慎吾ちゃんが(別の日に)観にいったみたいだね。
二人の感想が聞きたいなあ。
よかったら、どうせ行かないだろう、二人のにーさんたちにも
つよ舞台の素晴らしさを報告してあげてちょ。
ま、ナイと思うけどさ(笑)

あと10日ほどで千秋楽ですね。
最後までがんばってーー!




後半は立場が逆転。
前半、体も弱り気力も萎えたハロルドを明るく励ますように
大声でわめいたり笑ったり怒ったりしていたテイラーが
今度はハロルドに励まされる。
あれこれトライして、でもやっぱり二人で下山するのは
無理だとわかったとき、テイラー@剛は絶望のあまり
子供のように泣きじゃくります。
それを今度はハロルド@つつみんがわざと怒らせてひとりで
帰らせようとしたり、穏やかに諭すように言い聞かせたりする。
「僕の家族に伝えて欲しいことがある。そのためにも
君は帰らなくてはいけない」と。

山ではこんなふうに片方が悲観的になって気力を失ったとき、
それにひきずられて両方とも落ちこんではいけない。
もう片方は気をしっかり持って相手を、そして自分をも
叱咤激励する。
その 微妙なおたがいの気持ちのやり取りや相手への思いやり、
時にはののしり合って、そして理解を深めていく。
その気持ちの移ろいがとてもリアルに伝わってきました。

おたがいの思いが伝わり理解し合えたとき、テイラーは
友との別れを覚悟し、ハロルドは死を覚悟する。
なのに最後の装備点検を済ませ、男ふたりは見つめ合って
微笑み合うんですよねー。カッコイイぜ(笑)
極限状態でのこの二人の笑顔にはグッときました。
その表情が親愛や信頼に満ちていて思わず涙ポロリです。

そして、テイラーは説得され納得して、ハロルドとの約束を
胸に山を下りていく。
残されたハロルドは残ったザイルの端をグッと握りしめ、そして
静かにザイルを離す。その表情がまた(涙)

そこで放たれるハロルドの「愛してる」という言葉。
これはテイラーに、そして家族に、ハロルドの愛するもの全部に
向けられた言葉なんですね。
テイラーのために気丈に振る舞っていたけれどホントは一緒に
山を下りたい。
家族の元に帰りたい。
なにより生きたいんだ。
そりゃそうだよね。。。

そしてひとり残されたハロルドを日が落ちる前の最後の光が
包み込みます。
テイラーが見る最後の陽の光。
風の唸る音だけが聞こえ、あたりには暗闇が迫ってきます。
そしてハロルドの語る言葉。
「物事を理解をするのではなく、ありのままを受け入れる」。
これにはまたまたグッときたよ。
ありのままの自分を受け入れ、置かれていいる状況を
受け入れる。
ハロルドの置かれている状況は「死」。
それを自分に言い聞かせるように語るつつみん。
ここからがまた、つつみんの真骨頂。
そしてワタクシ号泣(笑)

ハロルドは白子のキツネの物語を語り出します。
これは大事なとこなので思い出しつつ、書いておきます。
ちゅーか、ワタシはここがいちばんインパクトあったんだなあ。

キツネの子が生まれ、その中に1匹の白子の子ギツネが
いました。
寒い内は穴の中で暮らしていたけれど、やがて夏になって
キツネの子たちは穴の外へ飛び出していく。
白子の子ギツネも仲間と一緒に外で走り回って遊ぶんだけど
色素が無いので、あっという間に網膜を陽に焼かれて、目が
見えなくなってしまいます。
でも、仲間のキツネたちが穴の中に居る白子の子に食べ物を
運んでくれるので、しばらくはそうして生きています。
ある日、白子のキツネは穴を出て、やっとのことで海辺へ下りて行き
浜辺にずっと座っています。
見えない目で、潮が満ちてくる海を見つめて待っています。
潮が満ち、再び潮が引いた浜辺に白子のキツネの姿はもう
ありませんでした。

ハロルドは自問します。
どうして白子のキツネは静かにずっと待っていられるのか。
もうすぐ潮が満ちて死が訪れるのに。
死への恐怖はないんだろうか。
そしてハロルドは白子のキツネの気持ちに思い至りました。
白子のキツネは信じてるんです。
今度生まれてくる時は、きっと目が見えるキツネに生まれ変わるんだって。

ダラダラダラ ← ワタシの涙の流れる様子。
これは泣くわーー!
キツネもハロルドも可哀想すぎる(キツネが先かw)
つつみんに泣かされたのか、キツネに泣かされたのか(笑)
仲間に迷惑をかけられないと死を選んだのか、生まれ変わるために死のうと
するのか。
そこには絶望じゃなくて希望があったのか。
白子のキツネもまたありのままの自分を受け入れ、置かれている
状況を受け入れてるんですね。
ワタシったら、この話を終演後に友に話すときも泣けてくる
始末で(汗)
いじらしい白キツネの胸の内を思うといまでも泣けてきます。ダラダラ。

この後、すぐに暗転=日が沈んだということなんでしょう。

最初は翻訳劇にありがちな大げさな台詞がちょっと気になって
そこに物理学的専門用語が加わって、遠い世界のことみたいに
思えたんだけど、途中から自分もその山に入るような、
すぐそばで二人を見守っているような、そんな気がしてきました。
二人の言葉もハロルドの言葉として、テイラーの言葉として
リアルに聞けました。
これはこの二人の役者の持つチカラ。
ぐいぐい引き込まれました。

音楽もほとんど無くて、聞こえるのは風の音と遠くで氷が
崩れるような音。
時間の経過は下手からの照明で表現するのみ。
そこで役者ふたりがガチンコ対決。
良い舞台でした。
認め合った役者同士が紡ぎ出す極上の舞台でした。
堤 真一という役者さんを相手にここまでがっぷり組み合える
つよぽんはSMAPの誇りです。
ヨカッタよ!>つよぽん

ワタシが観たのは初日から間もなくなのに、すでに完成してる
ような印象を受けました。
いまからこんなんじゃ千秋楽までにはどうなっていくのか。
すごく興味があります。
見比べられる方が羨ましい!

今日もまた二人は雪山で戦ってるんだなあ。。。
最後まで無事に、しっかりと走り抜けていけますように!
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by june-sky | 2010-11-19 15:46 | 観劇・演劇
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