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虹の空へ

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ドリアン・グレイの肖像 in 兵庫 その2

ドリアンの感想を書きながら原作をゆっくりと読んでるんだけど
(時間がなくて、まだまだ最初の方ですが)、ワタシがあれこれ
思いめぐらし、こうなのかなあと考えてることを、オスカーさんが
さらっとハッキリ書いてくれてました。

ヘンリー卿は「自分の魂を誰かの優美な形姿の中に投入すること」に
喜びを感じてるんですね。
だから、美しくて無垢で思いどおりになりそうなドリアンに惹かれ、
自分の考えを持ち、ヘンリーの思いの及ばぬ方へ向かおうとし始めた
ドリアンを見捨てた。
やっぱり原作を読むと深く理解できるね。
舞台との違いもあるようで楽しみ。

で、ツボ編を書くつもりが、ドリアンに関してはどこもかしこもツボだらけ、
舞台に居るあいだ全部がツボということに気づきました。
だってファンだもの(笑)
ただそこに立っている、テーブルにちょっと腰掛ける、薔薇を持って柱に
寄りかかる、それだけの姿が美しい。
全身を使って演技してるから、背中にまでドリアンの気持ちが表れている。
後ろ姿だけでもどんな顔をしてるのか想像がつく。
あ、それはワタシが何度も観てるから?それもある(笑)

そんな感じなんで、ドリアンのツボを交えながら兵庫の感想を箇条書きで。



・兵庫初日はブランクなど感じさせず、東京公演の続きで見せてもらってる感じ。
でも、2日目にはヘンリーがそしらぬ顔で単語の言い間違いを何度か
(でも、まったく止まらないでさらっと行くから、初めて見ると気づかない。さすが)、
3日目には耕史くんが、時々、ほんの時々だけど、台詞の間がちょっと空いて
忘れたのか?とヒヤッとさせられました。珍しい。

・だけど、大楽のドリアンで今まででいちばん感情移入できた。
これまでの悪行と悔い改め、善人になりたい、自分の外へ出て行きたいと
訴える言葉が虚しくて悲しかった。
ヘンリーとは出会いたくなかったね、ほんとに。

・ハプニングとしては、初日にヘンリー卿が熱弁をふるいながらグラスの水を
自分の衣装にこぼしちゃった。それでも全く動じず。さすが。

・それから、これも初日。
ドリアンが聞いたこともないような台詞を言ってた気がしました(これはほんとに
気のせいかも)
シビルの自殺をヘンリー卿が知らせに来たときだったかな。
2日目にはその違和感は感じなかったので、どこがどうだったか、今となっては
わからない。

・最初の3人のシーンでヘンリー卿の言づてを持って行かせるために
召使いを呼ぶとき、主人のバジルを差し置いてドリアンが手をパンパンと
叩くんだけど、初日はバジルも一緒に手を叩いて、「あ・・・」という顔で
ドリアンを見た。
ここへ来て新しいことをするのかとビックリ。
2日目以降は元通りになっていた。

・シビルの鏡台前でシビルの哀願に振り向きもしないドリアン。
その無表情な冷たい顔がたまりません。
ここ、香水を嗅いだり、パールのネックレスを弄んだり、いろいろするんだけど
毎回やることやその順番が違う。

パールのネックレスを弄るまえに香水を嗅いだり、後に嗅いだり。
時にはパールの前にも後にも2回も嗅いだり。
パールより先に右側のオルゴールみたいな蓋が開いてる宝石箱から
何か(ブローチ?)取り出してみたり。

だけど、毎回同じなのはきちんとそのアクセ類をその元あった場所に
(乱暴にだけど)お片付けすること。ドリアン、几帳面!

・薔薇が似合う!薔薇が似合う!似合いすぎるーーっ!
バシッと薔薇を捨てていくのももう!痺れる!

・シビルは東京よりも台詞の言い方がゆっくりで、そのほうがヨカッタ。
須藤さん、カワイイよね。

・バジルを殺してラヴェルを口ずさむドリアン。
上半身だけ暗闇に浮かび上がって、そして消えていく。
ここもキレイで絵になるシーン。大好き!

・そのバジルの死に際。
ワタシ、ここでいつも活きの良い魚がピチピチ動くのを連想しちゃいます。
失礼な(笑)
すみません、ほんとすみません。
兵庫の初日ではバジルさんってば熱演すぎて、バタっ!とかボコっ!とか
すごい音がしてました。
2日目は少し静かだったけど、大楽ではまた弾けちゃったのか、すっごい
ピチピチしてた。
茶化してごめんね、バジル←じゃ、言うな(汗)

・3回くらい言ってたと思うんだけど、バジルのふて腐れたような「ワカッタ」の
言い方が好き←フォロー?(笑)
あ、絵の具だらけのスモックがカワイイ。

・会場が広くなって芝居にメリハリがついて、台詞をハッキリと言うように
なったおかげで、1日目・2日目はワタシが大好きなアランとのシーンの
「よね?」三段攻撃の言い方がちょっと違ってた。

「(手紙を)誰に出すかはわかるよね?」
「どういうことになるかわかるよね?」
「僕は立ち会わなくてもいいよね?」
この「よね?」三段攻撃。

初日と2日目は語尾の「ね?」を上げて強く言ってたので、「違うーー!」と
心の中でこっそりダメ出し(何様?w)
これは普通に平坦に言う方が静かに脅してる感じが効果的でヨカッタの。
でも、最終日には元の普通の平坦な言い方になってた!
キュンとした(笑)

・そのアランとのシーンでは、「どうしても?こんなにお願いしても?」って
言うのが駄々っ子みたいでまたまたツボ。
ちょっとシーモアを思い出した。

・「あの夜は楽しかったね、アラン」もあいかわらず絶妙なタイミングで。
この台詞はほんと大好き。
またこれが良い声なの。キューーーン(笑)

・そうそう、同じシーンの台詞のタイミングで大好きなのは、ドリアンが言う、
「自殺したんです」・・・・「殺したんです」・・・「僕が殺したんです」という台詞。
アランの台詞にかぶせるようなタイミングが絶妙でいつもゾクっとしました。

・言葉を追える余裕が出てくると、ますますこの作品は面白くなるんだね。

・いろんな場所から見たから、今回は見えなかった、額縁にドリアンと
スクリーンの目が一緒に収まるシーンが脳内補完できる。
いつもあの目がドリアンを見下ろしてると思える。
そう意識して観ると怖さ倍増。

・阿片屈で横たわり、パイプをすーはーすーはー吸って陶然となり、手を
顔の前でひらひらエロエロ(?)させるシーン。
この舞台で一番の色っぽいドリアン。
すっごい艶めかしかったー。ドキドキ。

・酔っぱらってヘロヘロ演技やラリってフラフラ演技。あいかわらず絶品!

・最後にドリアンが肖像画を切り裂くシーンでは後ろのスクリーンの肖像画に
血が飛び散って赤く染まる。
それまでは青白い光のみの照明だったのが、初めて赤が使われた。
ドリアンも赤く染まり、ここで初めてドリアンの世界に色が付いたようで
ハッとした。

・ドリアンの悲痛な叫び声が忘れられない(涙)

・それに続いてドリアンが死んでいる部屋に初めて陽の光が差し込み、
その光の暖かさがドリアンの魂に訪れた安らぎを表しているようで
ホッとした。

・あ、このナイフを握った右手を下ろし、後ろ手にナイフを持ち替え、後ろに
タメを作って振りかぶるようにして、それから振り下ろす。
この一連の動作が寸分の狂いもなくいつも同じ調子で行われてました。
美しかった。ふーーっ。

・前嶋さんのピアノは、最初のシーンも最後のシーンもざんばらドリアンが
階段の2段目から3段目に降りるときに鳴り響く。
ワタシが見た6公演でこのタイミングがずれたことはない。
素晴らしい!

・音楽がほんとにほんとに素晴らしい。

・演出も素晴らしい!

・DVDが欲しいーーーーっ!

ゲネプロ写真を見てるとまだまだあれこれ浮かんでくるけど、ひとまずおしまい。
ドリアンとの再演を願って。また会う日まで!
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by june-sky | 2009-09-16 23:59 | 山本耕史
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