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虹の空へ

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「ドリアングレイの肖像」 8/30 マチネ

2回目の観劇。前楽です。

この日はJ列センター。
このくらいが舞台を見渡せるちょうど良い距離ですね。
ドリアンにロックオンしてても、ちゃんと全体が見えます。
バジルもヘンリー卿もちゃんと見たいのよ、ホントは(汗)

けど、近くだとついついね。
きらきらドリアンに吸い寄せられるんだもの(←こーじバカw)

あ、でも!芝居は聞くものですもんね
台詞はちゃんと聞いてます(ニッコリ)





後ろに下がっても、マイクなしでも声がちゃんとはっきり聞こえて
まず感動。
とくに耕史くんの声は、あんなにソフトなのにハッキリしてる。
一音一音を丁寧に発音するからかな。
時にそれが硬い言い回しに聞こえるときがあるけれど、でも、それが
今回の貴族的な話し方に合ってる気がします。
手振り身振りもお上品で、身のこなしがちゃんと貴族に見えます。

舞台のセットも鉄を使ってるのが冷たくて暗くて効果的。
引きで見ると、回るセットと役者の動きも面白いし、なんと言っても
階段を上った上の様子がよくわかる。
前過ぎると見上げて首が痛いし、役者の上半身しか見えないもんね。
照明の効果もじっくり見られるし。

今どこに居るかによって、明るくなる窓の場所が違うのがよくわかりました。
ヘンリー卿の部屋に居るときは下手側の窓が明るい。
バジルの部屋に居るときは真ん中の窓、ドリアンの部屋は上手側。。。だっけ?
メモってないのでちょっと窓の位置にに自信がないけど、そんなふうに
変化してました。ナイス演出!

そして、2回目にしてやっといろんな台詞が入ってきました。
シェークスピア調でちょっと退屈なんて思っちゃったヘンリー卿と
バジルの会話も、それはそれから後、繰り返して同じようなことが
語られることに気づいたら面白くなってきた。
台詞にリズムがあってよどみなくて気持ちいい。
快楽的で刹那主義のヘンリー卿と堅物で真面目なバジル。
何も作り出さないヘンリー卿と芸術を作り出すバジル。
どこまでも対照的なふたりの会話が食い違っていて面白い。

以下、印象に残ったドリアンのシーンあれこれです。

すがるシビルを冷淡に捨てるドリアン。
これは1回目からガツンとキタ!
あれほど熱くシビルへの思いを語っていたのに、あっという間に
恋が醒めちゃって。
ドリアンったらほんとにねぇ。
恋を知ったせいで演技ができなくなった、わかって!と訴えるシビルに
「君に愛を感じなくなった。君のせいだ」って。
まるで駄々っ子(呆)

この子供っぽさはヘンリー卿の影響じゃなく、ドリアンが元々
持っていたものだよね。
この時点でも(2度目の観劇でも)ヘンリー卿がドリアンに与えたものが
具体的には良くわからないワタシ。
ドリアンが持っていた子供っぽさ、無邪気さを悪に結びつけたモノ。
それは、人を傷つけて追い込んで破滅させても罪の意識を感じない心かな。
ドリアンにそういう考えを植え付けた。
それがヘンリー卿の「唆し」の結果なのかな。。。なんてぼーっと思ってました。

鏡台に向かったまま、背中でシビルの哀願の言葉を聞くドリアン。
その表情は無表情で冷酷で。ほんと怖っ。
アクセサリーをもて遊ぶ、その手がシビルへの醒めた気持ちを雄弁に
物語ってます。
冷酷で、ひとかけらの優しさもないドリアン。
女優としての才能も何の魅力も無いと言い放ちましたよ。ヒドイわっ。
けど、恐ろしいほど薔薇が似合っちゃって。なんてステキ(笑)

シビルの死を知ったドリアンの人でなしっぷりも見事です。
「悲劇だけど芸術そのもので、その死はまるでジュリエットみたいだ」
とかなんとか言い放ちましたよ。
恋した相手が死んでるのに。

だけど、この悪いドリアンがホントに魅力的なんだよね。
美しいからよけいに残酷で心惹かれるの。
オヤジたちがどんどんその魔の手に落ちていく気持ちがわかるよ。

それから、印象に残ったのはアランに死体の始末を懇願するシーン。
協力を拒むアランに懇願し、甘え、なだめすかし、そして脅す。
こーじドリアンは表情もくるくる変わって、それはそれは見事でした。
挙げ句の果てに「あの夜は楽しかったね、アラン」って。
きゃーーーっ!何?何がーー?(笑)
いろんな妄想がわき起こる台詞です。
あまりに衝撃だったので、1回目観たときには「鞭、蝋燭・・・
娼婦から少年まで」なんて言葉はすっかり聞き逃してました(汗)
でも・・・スゴイ(妄想中)(笑)

お約束の阿片屈シーン。
ここもまたドリアンが色っぽくてなまめかしくて。
腰を下ろして、両腕で自分の身体を抱いて震えるドリアンが弱っちくて
良いのよねー。
足を揃えて横たわるシーンがエロいのよねー(悶)
こんなこーちゃんがが見れるなんて。感激。

そして衝撃的なドリアンのバジル殺人事件。
首を切り裂くドリアンの表情、とくにその切望に満ちた目の恐ろしいこと。
ここのドリアンは目が離せない。
無表情に顔色ひとつ変えずに友人をナイフで突き刺す。

で、考えてしまいます。
なぜドリアンはバジルを殺すことまでしなきゃいけなかったのか。
友人だったのに。
独占欲からだとしても、あんなに親身になってくれてたのに。
・・・・・・それは、「話題にしなければ、なかったも同然」だからか。
そういう言葉のやり取りがあったよね。
ドリアンのせいで破滅したと疑われてる人々の話をやめようと
しないバジル。
彼を殺してしまえば、それはなかったのと同じ。
バジルが居なくなればその話を話題にすることもない。
そしたらなかったことになる。。。
そーなの?>ドリアン  教えて!>ドリアン

ここは殺されるバジルも殺すドリアンも熱演。
こちらまでドキドキして息が詰まるような、緊迫感アリアリのシーンでした。
実力のある役者さん同士のぶつかり合い。良いねーー!

でも、翌日の楽まで、バジルが「ドリアーーーン!」と叫ぶのに気づかなかった
ワタシ。頭、真っ白すぎ(汗)

バジルを殺した後の上半身だけがライトに照らされて浮かび上がるドリアン。
哀れだ(涙)
けど、キレイだ(汗)

あとは、耕史くんの相変わらず見事な呑んだくれ演技、泣きの演技、死体の演技、
ドリアン&ヘンリー卿のハミングのラヴェル、ヘンリー卿の高笑い、そして踵を帰す
あの去り方。
まだまだ語りたいことはいっぱいだけど、それはまた次回に。

とにかく、2回目でずいぶん印象が変わりました。
1回目観劇後は作品としてそんなに好きじゃないかもなんて言ったけど
訂正します。
むしろ好き(笑)
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by june-sky | 2009-09-07 23:59 | 山本耕史
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